当サイトの記事は広告を含みます。

【予備試験の現実】社会人合格率・社会人割合 ~データで見る予備試験~

予備試験・司法試験を知る

毎年、予備試験には多くの学生や社会人が挑んでいるものの、合格率は非常に低いのが現実です。広範囲な科目内容や高度な法的思考が求められ、対策が難しい試験です。

多くの社会人は、フルタイムの仕事を持ちながら、限られた時間の中で効率的に学習を進めなければなりません。合わせて、家庭やその他の社会的責任とのバランスを取りながら、高いモチベーションを保ち続ける必要があります。

実際のところ、社会人受験生の合格率が気になる方も多いかと思いますので、法務省で公表されている予備試験のPDF資料を調べてみました。この記事に記載したデータは、令和4年度のものになります。

予備試験の合格率(受験者全体)約3%後半~4%前半

受験生全体でみると合格率はおおむね3%後半台~4%前半の間に、毎年収まっています。

予備試験の合格率推移

予備試験の合格率推移グラフ(社会人予備試験ナビ編集部作成)

予備試験を受験した社会人の合格率 約1.9%(※令和4年度)

社会人に絞ってデータを見ていきます。こちらは法務省で公開されている、予備試験受験者の属性データです。

職種別出願者受験者短答合格者論文合格者最終合格者
公務員159511932893130
教職員2021541722
会社員371727895464645
法律事務所事務員3282676077
塾講師1461153133
自営業83562514899
法科大学院生12461067255130124
法科大学院生以外大学院生3830900
大学生42443786670196196
無職318625146854948
その他60846411988
総計16145130042829481472
引用元:令和4年司法試験予備試験(法務省)

上記から、学生に該当する方(「法科大学院生」「法科大学院生以外大学院生」「大学生」)を除外して、受験者に対する最終合格者の割合を調べてみます。

職種別受験者合計最終合格者合計最終合格率
学生以外の合計81211521.87%
学生以外の合計(無職とその他は除く)5143961.86%
無職とその他のみ合計2978561.88%
小数第3位以下は切り捨て

学生を省いた上で、「無職」「その他」の実態が良く分からなかったので、それを含んだり含まなかったり、無職その他のみにして計算してみたりして、それぞれ最終合格率を出しましたが、どれもほぼ変わらずに1.8%台でした。

この数値が、社会人受験生の予備試験最終合格率と見てもよいかと考えます。なかなかの厳しい数字です。

予備試験を受験した学生の合格率 約6.6%(※令和4年度)

学生(「法科大学院生」「法科大学院生以外大学院生」「大学生」)のみの合格率も計算してみました。学生のみの最終合格率は、約6.6%でした。

受験一本で集中できる分、やはり学生の方が合格率は高くなります(高いといっても、それでも6.6%なので、相当難易度の高い試験であることがわかります)。

職種別受験者合計最終合格者合計最終合格率
「法科大学院生」「法科大学院生以外大学院生」「大学生」合計48833206.55%
小数第3位以下は切り捨て

【比較】社会人と学生の予備試験合格率を比較

簡単にまとめた表が下記です。

属性種別最終合格率
受験生全体3.6%
学生の受験生6.5%
社会人の受験生1.8%

社会人受験生の合格率が低い背景

予備試験の合格率は全体的に低いですが、中でも社会人受験生の合格率はさらに厳しいです。社会人としての生活の中で、予備試験の勉強を続けることは、多くの制約や課題が伴うためです。以下は、社会人受験生が直面する課題をまとめています。

  1. 時間制約
    社会人としての職務に加え、家庭やプライベートの時間も確保しなければならない中で、十分な勉強時間を見つけるのは容易ではありません。特に、フルタイムで働いている受験生は、限られた時間の中での効率的な学習が求められます。
  2. 職場・家庭とのバランス
    予備試験の勉強を続けるためには、職場や家庭とのバランスを適切に取ることが必要です。例えば、試験前には有給休暇を取得して集中的に勉強することも考えられますが、それには職場の理解や協力が不可欠です。
  3. 社会人特有の学習方法
    社会人としての経験や知識を活かした学習方法が求められます。例えば、ビジネスの現場での経験を法律のケーススタディに活かすことや、実務経験をもとにした論文のアプローチなどが考えられます。
  4. リソースの活用
    社会人受験生は、時間的制約の中で効率的に学習するために、さまざまなリソースを活用する必要があります。これには、予備校のオンライン講座や、専門家による個別指導、または同じ目標を持つ仲間との学習グループの結成などが考えられます。

これらの背景を考慮すると、社会人受験生が予備試験に合格するためには、一般の受験生以上の工夫や綿密な戦略が求められることがわかります。

社会人受験生の成功事例

予備試験の合格率が低い中、それでも成功を収めた社会人受験生の先輩方がいます。彼らの成功の背後には、独自の学習方法や生活習慣、そして強い意志がありました。以下は、実際に合格した社会人受験生のインタビューです。

編集者
編集者

はじめに、予備試験の勉強を始めたきっかけや動機を教えてください。

佐藤さん<br>28歳会社員
佐藤さん
28歳会社員

大学時代に法学部を卒業していましたが、普通に企業に就職しました。本当はずっと弁護士に憧れていたのですが、本音に蓋をして周囲と同じ道へ進みました。仕事は楽しかったのですが、それでも弁護士に挑戦しなかったことに対する心残りが日に日に強くなり、後悔したくないとの思いから一念発起して、予備試験の勉強を始めました。

編集者
編集者

予備試験の勉強を進める中で、特に効果的だった学習方法やテクニックはありましたか?

佐藤さん<br>28歳会社員
佐藤さん
28歳会社員

はい、私の場合、毎日の通勤時間をフルに活用しました。電車の中では常に論パを繰り返し、昼休みには過去問を解く練習を日常的に行っていました。週末は、図書館やカフェなど、定期的に場所を変えて気分転換をしながら、集中できる環境を整えて学習を継続していました

編集者
編集者

社会人としての生活の中で、仕事と家庭と勉強とのバランスをどのように取っていましたか?

佐藤さん<br>28歳会社員
佐藤さん
28歳会社員

仕事との兼ね合いがかなり大変でした。日常のルーチンを定期的に見直し、無駄な時間を徹底的に削減して、勉強時間を捻出することを心がけていました。社会人の場合、意識して時間を作ろうと努力しなければ、なかなか学習を進めていくことは難しいのではないかと思います

編集者
編集者

最後に、これから予備試験を受験する社会人受験生にアドバイスをお願いします。

佐藤さん<br>28歳会社員
佐藤さん
28歳会社員

予備試験は確かに難関ですが、仕事での責任を果たしつつ家庭を守りながら合格を手にした時の感動と達成感は、言葉にしがたいほどのものでした。もしチャレンジしてみたいという本音を心の片隅にしまったままにしていた方がいらっしゃれば、後悔しないためにも踏み出して欲しいなと思います。仕事を辞めずに挑戦するのであれば、キャリア的なリスクはありませんので。

自分のペースでコツコツと努力を続け、日常の中での小さな工夫や効率的な学習方法を見つけることが大切です。目標を常に意識しながら、頑張ってください!

予備試験はその難易度から、多くの受験生にとって大きな壁となっています。特に社会人受験生は、仕事や家庭とのバランスを取りながらの学習が求められるため、その挑戦は容易ではありません。

予備試験の最終合格率の数字が、まさに厳しい現実そのものです。

社会人受験生の場合は、やみくもに努力を開始するのではなく、現実を正しく認識した上で、工夫をしながら戦略的に受験を進めていくことが非常に重要です。