社会人として働きながら予備試験に臨む方々は、学生とはまた違った困難に直面し、そして乗り越えながら戦いを続けています。仕事との両立、家庭の責任、そして学習への取り組み方の再構築など、学生受験生とは異なる多くの要因が彼らの受験生活に降りかかります。
このような背景の中で、ブログやSNSを通じて、多くの社会人受験生が自らの日常や学習の様子、そして試験への思いを綴っています。これらのブログは、同じように受験を決意した社会人受験生にとって、単なる日記や記録以上の価値があります。自分と似た状況の中で挑戦する人々の様子は共感を呼び、実践的なアドバイスやモチベーションの源となるからです。
この記事では、社会人予備試験受験生でブログを書いている方々をまとめます。自分と同じような状況の先人がどんな戦いをしてきたのか、もしくは現在進行形でしているのか知って励みにしたい方のために一元化しました。
また、掲載させていただいた全ての社会人受験生を応援しています。
掲載したブログの選定基準
このまとめで取り上げるブログの選定にあたっては、ブログの内容が実際の学習や受験生活をリアルに反映しているかどうかを重視しています。真剣に予備試験(途中でロー経由に路線変更した場合も含む)・司法試験を目指している様子が見て取れるブログのみ掲載しています。
法曹養成制度もろもろの批判や、法曹業界に悲観的な意見のみぶちまけていたり(生産的な議論の土台として悲観的な側面を述べるのはいいのですが、単に嘆いているだけだとこっちまで気持ちが暗くなってしまう)、社会人受験生をバカにしたりするような思想を持っているブログは一切入れていません(皆様が目にするだけでモチベーションが下がってしまうかもしれないからです)ので安心して見てみてください。
特に、社会人で働きながら子育てしながら既に合格された先輩方のブログからは、勇気を貰えるはずです。
とある新人弁護士の備忘録(旧:とある社会人の予備試験受験記) / yabasego様
2015年頃から開始され、予備試験経由で2017年度の司法試験に合格された社会人のブログです。最終合格まで働きながら、受験生活を走り抜けられた方です。
当初は「とある社会人の予備試験受験記」というブログタイトルで運営されていましたが、無事弁護士になって事務所に入られてからは「とある新人弁護士の備忘録」に変わりました。
弁護士として働き始めてからの更新は途絶えていますが、それだけ弁護士生活が充実しているのかもしれません。
【司法試験予備試験】社会人受験生の1年独学勉強法の記録 / amaru様
30代社会人で二児の父という、仕事も家庭も持っている方の予備試験合格体験記です。お子さんが起きる前の早朝・寝た後の夜に集中して学習時間を取られていたそうです。
東大理系卒の方で、お仕事はAIエンジニア/データサイエンティスト、法律については完全初学者なのに1年で予備試験に合格された化け物(※褒めている)なので、一般の方にそのまま参考にできるかというと難しい部分もあるかもしれませんが、ご本人の勉強方法や方針が細かく記載されており、盗んで自分の学習に取り入れられる部分もたくさんあるかと思います。
仕事を辞めて弁護士に転職しました
元公務員、予備試験経由で司法試験に合格されて、現在では弁護士として働いている方のブログです。
実際に合格されており、勉強方法の発信もされていて、同じような立場で受験をしている方にとってかなり役立つブログです。
為せば成る!エクソロの司法試験・予備試験合格大作戦。
元々司法書士試験に合格されていた方で、一念発起して司法試験を2017年から目指し、紆余曲折ありながら、ついに2021年予備試験に最終合格、翌年2022年の司法試験に合格された方の運営ブログです。
懸命に勉強するもなかなか成績が振るわず、2020年予備試験では論文1500位代…。
そこからアガルートの重問(重要問題取得講座)を受講し、テキストをやり込んだことで下剋上合格されています(合格時の予備論文は378位)。
スッと合格されたわけではなく、あれこれもがいてようやく合格をもぎ取った方です。勉強し続けて成果を得るまでの過程が、参考になる方も多いかと思います。勇気がもらえます。
社会人の予備試験・司法試験 ~雨垂れ石を穿つ~
予備試験経由で司法試験合格を目指している、37歳男性・妻子ありの社会人の方のブログです。長らく挑戦され続けている方ですが、40歳までと期限を決め、そこで合格しなければ諦めると宣言されています。
悩みながら取り組まれている様子も綴られており、社会人受験のリアルな足跡が残されています。
東大サラ夢ブログ 夢追うサラリーマンの記録
3ヶ月で更新が途絶えてしまっているので、学習に集中されているのか辞めてしまったのかは不明ですが、20代後半社会人(一部上場の企業勤め)の既婚者で、属性が近い方も多いかと思い、掲載させていただきました。
前向きな考えを持ち、予備試験チャレンジを開始されており、踏み出せない方にとっては勇気がもらえるかもしれません。
社会人予備試験リアルブログ
30代後半社会人男性、既婚子なしの方の予備試験挑戦ブログです。2023年現在進行形で更新され続けているリアルなブログです。
学歴は、私大法学部(偏差値60程度だそうです)卒・旧帝大文系大学院(非ロー)です。
2023年の予備試験短答式は受かっていそう(ボーダー付近の得点)なので、今後も動向が見逃せません。
Over 50、司法試験にチャレンジ / 懐かしのゴム動力飛行機様
51歳男性会社員の方が、司法試験を目指して勉強されているブログです。50代の方の司法試験ブログはあまり見かけないので、同じような属性の方にとって役に立つかもしれません。
20代後半~30代の社会人の方のように追い込んで最短ルートで効率的に合格を目指す、といったタイプではなく、人生の目標として司法試験を挙げており、長いスパンでいずれは合格したい、といった取り組み方をされています。社労士試験など別の試験から先に挑戦されています。
人生でやり残しがないように、一歩ずつ進んでいく姿に励まされる方もいらっしゃるかと思い、掲載しました。
趣味で受験する司法試験予備試験、中小企業診断士試験その他各種資格検定試験 / 飛翔様
今年50歳の社会人男性で、予備試験に限らず様々な資格を受験されている方のブログです。令和2年度の予備試験で口述落ちをしており、論文合格経験のある実力者です。
諦めずに挑戦を続けており、2023年予備試験の短答式はボーダーを大きく上回る得点で合格されています。次の論文試験に向けて準備されているところです。
まとめ・社会人受験生としての共感と学び
同じ予備試験受験に挑戦している方のブログを読むことで、共感できて安心したり、勉強法を参考にしたりできます。特に社会人受験生は、仕事との両立の難しさ、家庭とのバランス、そして学習の進捗に対する不安などを抱えた孤独な戦いになることが多いです。そういった時に、リアルな声を通じて、他の受験生がどう乗り越えているのかを知ることができれば、少しは孤独感が和らいだり、助けになったりすることもあるかと思います。
また、ブログ執筆者の中には、皆さんの数年先を進み、すでに合格して新しいキャリアへ一歩を踏み出した先輩方もいらっしゃいます。社会人受験生としての喜びや達成感を共有するエピソードも多く含まれており、こういったポジティブな声は、他の受験生にとって大きな励みとなり、自らの挑戦を続けるモチベーションの源となります。